2020年06月21日

小松左京 『日本文化の死角』

yuka

私が読んできた論文の本を分類すると、3つのタイプに分かれます。

1つは、いろんな本の断片を切ってつなげただけのつまらないもの。

2つは、書いた著者が、これまで読んできた本や資料からヒントを得て、自分なりの意見なり主張なりを論じた非常に有意義なもの。

3つは、関心の赴くまま、いろんな事象を研究し、それを本としてまとめたがゆえに非常に好奇心が喚起されて、読んでいる時間が非常に有意義に過ごせるもの。

この『日本文化の死角』3番目の部類の属すものですね。

読んでいる人に、問題点を提示して当為を語るものではないですし、これまで学校でならった事象の中かから、その裏の歴史を呈示しているので、こんな歴史の事実があったの?と思えるものが多くあり、非常に有意義に読書の時間を過ごせました。

キリストは日本へきて死んだ」という奇説があり、キリストの弟子たちは替え玉を使ってキリストをかばい、はるばる日本へきて青森で死んだ、ということです。

青森県の戸来(へらい)という小村があり、そこがキリスト最後の地であり、「へらい」というのは、ヘブライのなまったものだ、というものです。



これは非常に興味深い話しでしょう。

その他、源義経は実際は死んでなくて、モンゴルに流れそしてジンギスカンになったとかいった話は聞いたことがある人が多いでしょう。

その真偽のほどはわかりません。

こういった歴史教科書に書いてないことを、書かれた本というのは非常に興味深いですね。

そういった話がいっぱいこの本には詰め込まれています。

私が小学生の時に、伊達政宗の祖先が、あの中臣鎌足であったということを聞いて驚いたのですね。


    伊達政宗


それは山岡宗八氏の歴史小説である『伊達政宗』の豪華版の1巻の最初のページにその系図があったのですね。

それをみたら実際にそのようになってました。

小学生6年の時に習う歴史の最初の方に出てくる「大化の改新」において、中大兄皇子とともに蘇我入鹿を暗殺して政治の実権を握る人ですね中臣鎌足は。

それの子孫が、伊達政宗になるとは!と驚きでした。

しかし、それを高校時代に社会科の先生に話したところ、捏造や誤って書かれた家系図がそのまま定着してしまったという可能性の方が高いということですね。

それは大いにありうる話しでしょう。

当時は、情報を緻密に保管しておく技術などなかったでしょうし、家臣の闘争心を鼓舞するために、伊達家が捏造した可能性も当然あるでしょう。

しかし、それなりに中臣鎌足の子孫であるということを裏付ける情報があるのであるならば、その可能性はあるでしょう。


  大化の改新



しかし、その情報の信ぴょう性が高いか低いかにかかわらず、その真偽は確かめようもないのです。

まあどちらにせよ、その探索は楽しいものですね。

そんな楽しい時間を過ごすのに最適の本であるということを書いておきたいです。

しかし、小松左京さんはいつのまにか故人になってしまっていたようで悲しい限りです。

のみならず、梅棹忠夫、米山俊直、林屋辰三郎、梅原猛、加藤秀俊といった人たちと小松左京さんは一緒に学会を結成したり、対談集を出したりして、これらの人たちの本はいずれも楽しく読ませてもらいました。

しかし、加藤秀俊氏以外はいずれも故人になってしまっているから哀しい限りです。

そんな楽しい思いをさせてくれた人の1人として、この小松左京氏の本をここで紹介したいと思います。

●以下よりどうぞ!
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posted by ロックさん at 22:31| Comment(0) | 歴史学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

西尾幹二 『ヨーロッパの個人主義』

yuka

これは西洋とは何か、個人主義とはなにかとう素朴な疑問や関心を持っている人には、目の覚める本でしょう。

かくいう私もそういう関心を持ってました。

西洋日本を比較して、日本より西洋の優れた部分をとりだして、これでないから日本はだめなんだというモラルになり、そのように日本および日本人を貶して満悦に浸る、そういう社会学者が少なからずいたように思いました。

確かに、進んだ西洋をみて、日本のすべき急務が見いだされる気分になるのはわかります。

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それは岩倉遣欧使節の結果からもわかります。

そのあまりに進んだ文明に驚き、それと同時に日本も西欧化しないことには植民地にされてしまうという危機感が募ったのは当然でしょう。

しかし、その西洋化、あるいは文明化というものは、科学の積み重ねによってはじめて可能なのであって、それがない国や地域では不可能でしょう。

そのようなことが可能であるためには、その必要性にせまられなくては不可能でしょう。

やはり西洋では文明化する必要があった。

と同時に、科学の積み重ねが可能な土壌があったということでしょう。

それが可能であるためには、資料などの大量発行がなくてはいけませんし、それを研究するのに可能な気候がなくてはいけません。

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熱帯や亜熱帯といったあまりに暑すぎて、勉強や研究が難しい国では不可能でしょう。

そういった事を踏まえれば、文明化していない国を貶したり蔑んだりする必要もないでしょう。

しかし、西洋は進んでいるし、日本の模範としなくてはいけない、という前提があったがためにひたすら、こちらの研究をすることばかりにバイアスがかかってきてしまったのでしょう。

その憧れの対象になっていた西洋、そして個人主義というものに関心が集まっていたのでしょう。

しかし、個人主義というものが、日本よりも進んでいたのは、それが西洋にとって多くの人の暗黙の支持があったからこそ、蔓延したのであり、必要もなければそれが日本よりも進んだわけはないですね。

そこを理解しないといけないでしょう。

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確かに、それを学ぶことで触発されて、そのよい部分を人生に取り入れる事があってもいいでしょう。

しかし、共通する部分もあればない部分もあった日本と西洋の歴史において、やはり個人主義がそれほど発達しなかった日本では、西洋ほどの蔓延はないでしょう。

しかし間違えてはならないのは、西洋を上位に置くことでなければ、日本を上位に置くことでもないのです、比較文化という学問は。

あくまでも双方が互いを尊重したうえで、良き部分を取り入れることが重要であるといっているだけです。

そこを取り違えてはならないでしょう。

また双方を比較することで、日本の良き部分を認識できるというメリットもあるということを発見できればいいと思います。

しかし、あまり本を読まずに世間知らずでいるときには、個人主義は冷たく、集団主議は暖かいというようなイメージを植え付けてしまうでしょう。

かくいう私もそうでした(笑)

しかしそうではなく、根源的な語の定義から個人主義は利己主義ではない、ということです。

集団主義と対比の構造をなしていますが、それは他人に迷惑をかけることを良しとするのではなく、集団の責任は全員が被るのであれば、個人主義では個人が責任を被るということですね。

集団主義的といわれる日本では、飲み会の時に誰もが最初にビールを飲むことから始めるのが通常ですが、個人主義の国といわれる国ではだれもが自分の飲みたいものを頼んで飲むというのが通常のようです。

ある西洋人に言わせれば、何故、日本の飲み会ではだれもが生中ジョッキで始めるのが当たり前なのかわからないといいます。

それは、いいか悪いかという問題ではないということはお断りしておきます。

こういった個人主義の場面は古今東西どこにでもあります。

もちろん日本にもです。

しかし多寡で言えば、日本は集団主義が多いというだけのことです。

それはやはり風土や文化、そしてそれらを含めた積年によって固まり、今日に至ったということでしょう。



これから先、どのようになるかは誰にもわからないでしょう。

でもどちらか予想すれば、私はこれから先、日本は個人主義に傾くような観がします。

集団的な行動が好きな人もいれば、個人的な行動が好きな人もいます。

どちらを選び、そして主張するかは、その人に任せるというほかないでしょう。

しかし私が思うに、集団主義の弊がこれまでいろんな本を読んだり、会社組織に入ったりして経験していくうちに、その弊については、経験して認識もしてきました。

それがわかったならば、理不尽な集団主義は回避しなくてはならないでしょう。

もちろん、個人主義も行きすぎは、やはり弊が生み出されるわけですから、それについては認識したら改めていくように務めないといけないでしょう。

そんなことを考えました。

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