2014年02月22日

堀米庸三 『歴史を見る眼』

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歴史は何のために学ぶのか?


小学生から「日本の歴史」を学び始めてから高校生まで、私は理由が分からなかった。

しかし、大学生時代この本をよんで、歴史を学ぶ意義が分かった。


私と同じ疑問をもっている人はおそらくたくさんいるであろう。

本来は、自分で能動的主体に主体的に学んでこそ、その意義を知って勉強になるからこそ、そういう人には、内容を明かすべきではないのかも知れないが、その意義の概略だけを以下に記しておこう。

我々が生きている社会というものは、しばしば想像もできなかったような事態が起こる。
揺れるハート

これから、我々の社会がどのように進むか、これまでどうであったかを知ることなしに判断はつかないものである。

現在がそこから生まれでた過去をふりかえらざるを得ないのである。


それは、現在のように急激な変革の時代にもっとも多く顧みられるものである。揺れるハート

このような方法論でえがかれた歴史学の名著として、作者はまず、アウグスティヌスの「神国論」を挙げている。

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アウグスティヌス

この本は、アウグスティヌスが、

古代が去り、中世がまさに来ようとする時代に生きた人であり、その際の歴史意識というものを明瞭に打ち出し、歴史の変化のなかで、危機に立った人間の歴史的意義について問いかけをおこなったものである。

また、作者はシュペングラー「西洋の没落」を挙げている。

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シュペングラー

この本は、第一次大戦後のヨーロッパの位置づけを明確に描いている。

大戦後、空想でしかなかった社会主義がロシアに出現した。

また、アメリカの経済的な発展とそれによる国際社会での発言権の増大により、ヨーロッパが著しく脅かされる脅威になったという様を描いている。

ヨーロッパの国際社会での中心的位置ではなくなったのである。


これと同じ立場から描かれたものとして、作者はトインビー「歴史の研究」という著作や、またはニーバー、ベルジャーエフ、ヤスパースといった歴史家を挙げている。

このような著作の数々が、これからの社会の行方を占う上で重要な指針になりうるというのだ。わーい(嬉しい顔)

なるほど、人間社会を理解するには、その歴史を学べといわれるのはこういう理由があるのであるのかというのがわかった。

であるならば、歴史を学ぶ意義というのは、なにも歴史家といわれる人たちだけでなく、経済、経営、商業、政治その他あらゆる科学の領域を研究する人たちに研究される必要があるだろう。


経済史、経営史、商業史、政治史などの領域が存在する所以がわかった。

たえず歴史を見る。

この手法を駆使している学者では、真っ先に堺屋太一が思い浮かぶ。

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堺屋太一

彼の言わんとすることは「人間の思考様式は古今東西そんなに変わるものではなく、歴史を学ぶことによって先のことは大抵見渡せるのだ」いう。

その言葉通り、彼の人物の行動の予想は見事にあたることが多いのだ。

歴史を学ぶことの重要性を認識し、堺屋氏の歴史に関する深い造詣には降参してしまった。あせあせ(飛び散る汗)


日本は勿論、アメリカ、南米、ヨーロッパ、中東、アジア諸国、オセアニアなど幅広い歴史の知識と造詣の深さには恐れおののいたほどである。あせあせ(飛び散る汗)

それを垣間見たい人は、堺屋太一著「東大講義録」(講談社)を読まれるといいと思う。

例えば、ヨーロッパやアメリカなどは、日本と従来もそうであるが、これからもいろいろな仕方で関係をもつのは疑いない。

これらの国々に対し、歴史の関心を持つのは重要である。

既に、他の著者が研究して世に出されたが、日本と欧米との間での歴史的発展の類似点で重なるところがたくさんある。

共通の要素を日本と欧米はもっているのだ。

日本研究にも西洋史研究が役立つのだ。


歴史を学ぶ意義は、以上書いた通りです。

歴史を学ぶにあたり、情報の取捨選択の仕方、分析の仕方、他の科学との比較の仕方など細かい方法論については2章以下に詳述しているのでそちらを参照していただきたい。

この本は歴史を学ぶ人にとってわかりやすい入門書である。

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posted by ロックさん at 12:12| Comment(0) | 歴史学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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