2015年02月26日

飯田哲也 『北欧のエネルギーデモクラシー』

yuka.jpg

今、というかもう10年以上前から、新評論という出版社から「福祉」「環境」というカテゴリーに属する科学の本が多く出版されることになっている。

それはひとえに、この2つのキーワードが、これからの地球人民の大きな課題になってくるからで、その先進的な国として、スカンジナヴィア諸国の研究が盛んになっているのである。リゾート

ことは、日本も例外ではないと思います。

世界で経済的な先進国の1つとして走ってきた日本ですが、これから先は、少子高齢化社会を迎えるのです。

そして、経済的な先進国の宿命として、地球環境を汚してきたということも忘れてはならず、これから先、今までのパラダイムで経済的な成長を続けていっては、人類の危急存亡の危機に陥る、という弊は免れないのです。ふらふら


ですから、これから先の日本はどうしても、「福祉」と「環境」について否が応でもスカンジナヴィア諸国から学ばなくてはいけないですし、そこで学んだことについては日常生活の中で行動していかなくてはいけないでしょう。

その格好の例として良いと思ったものに関しては、これから先随時紹介していきたいと思います。

オーストリア、ドイツ、オランダ、フィンランド、スウェーデン、デンマークの6つを「環境ブロック6か国」といいますが、後者3国は一歩先んじた政策を実践しているのです。

この本で紹介されているのは、スウェーデンとデンマークの取り組みです。

まずはスウェーデンですが、1980年に国民投票において8割の人間が「原発に反対」を投票したのです。

swedish.JPG

また化石燃料が0ですむ風力発電の設置もかなりの程度進んでいるのです。揺れるハート


化石燃料による発電は、二酸化炭素を含む温室効果ガスを排出してしまうものなのです。

そういったものが全く見れないわが国とは全然違いますね。

これはひとえに、教育によるところが大きいのですね。わーい(嬉しい顔)

価格に対して合理的にふるまう単なる消費者ではなく、自ら学習して価格以外の多元的な価値を読み取る市民が形成されているのです。

デンマークのサムソ島やスウェーデンのゴットランド島は、「自然エネルギー100%」で運営されているのです。

スウェーデン国鉄(SJ)は、電力会社のシドクラフトに対して風力発電だけで供給するように要求をしたという事実があります。

suiryoku.GIF

これには驚きではありませんか?

自分の身には金が入らないのに、このようなことを会社のトップが率先してするのですから。

このようなことは日本では聞いたことがありません。

市議会、氏当局、地域エネルギー公社、地域企業、学校、教会…etcといった様々な団体参加しながら、地域主導の環境政策がなされているのです。


それが、地域での実践を生み、その実践が政治家をふくむ市民の意識を変え、さらに活動が大きく展開されるという好循環を生んでいるのです。手(チョキ)


96年11月には、ベクショーという都市で、VEAB社による「化石燃料ゼロ宣言」がなされました。

バイオマス燃料(森林資源)を使用する、ということですね。

それを、熱電併給システムと地域熱供給において実践するということです。

その結果、97年にはバイオマス燃料による配給が95%になったのです!

その他、公共交通の促進やメタノール車の開発、雑木林の保全、再生が促進されています。

そして、97年には、 「原発廃止法」が可決されました。

このことで、スウェーデンの総電力の半分を供給していた12基の原発が2010年までに廃止されることになったのです。手(チョキ)

genpat.JPG

電力暖房を地域熱供給に転換することで電力消費を削減し、バイオマスを中心とする再生可能エネルギーの拡大を図っているのです。

何故、このようにスウェーデンでは環境にいい政策を市民のみならず会社を含むいろんな団体が支持し、それを行動しているかといえば、早期からの情報公開と住民を含むあらゆる関係者の参加が配慮され、地域社会で行政と市民を繋ぎ対話のきっかけを作り、1人1人に行動を促すことになっているのだと、この本の著者はいいます。グッド(上向き矢印)

このように、専門的な本を読むと、普段何気ない暮らしでは絶対に得れない情報を得ることが出来ますね?

そして、そのことで私たちが取り組まねばならない課題も見えてきますね?

そのことに気づいた人は、そのためにすべきことを行動に移さなくてはいけません!るんるん


そして、また本を読んで、また違う課題を探さなくてはいけないようです。

そこで思い出されるのは、精神分析学者であるフロイトです。

froid.JPG
フロイト

フロイトは、世界を変革したいと考える合理主義者だったといいます。

ですから、普通に過ごしているだけの一般人とはなじめなかったといいます。

そういった態度を真似する必要はありませんが(笑)、そういった社会を良くしていこうという人間が多ければ多いほどいいことは言うまでもありません。


そういう人が多く出てきてくれることを期待して本は書かれ、出版されるのですから。

こんなスウェーデンの取り組みに対比するように、日本では自然エネルギーや省エネは軽視し、原発をいまだに増設しています。もうやだ〜(悲しい顔)


国連で宣揚されたアジェンダ21にしても、熱心に取り組んでいるのは京都市や板橋市くらいのものです。

スウェーデンの1人当たりのエネルギー消費は、日本人の1人当たりよりも4割も多いのです。

しかし、CO2の排出量は日本人の1人当たりよりも3割も少ないのです。


これは、石油に代替するエネルギーを政策目標に着実に進めてきた結果です。

石油での発電ではどうしてもCO2が発生してしまうのです。

また、炭素税や課徴金、エネルギー税、電力生産税、消費税など排出にたいして税を課すことによってCO2を中心とした温室効果ガスの排出の抑制をしてきたのです。

こういった温室効果ガスの抑制のみならず、20世紀の初めからスウェーデンの発電の中心であった水力発電に関しても環境問題の観点から危惧の声が高まり、1987年に「天然資源法」が可決され、それには具体的な河川名が明記され、その河川には水力発伝所の設置が出来なくなったのです。

非常に進んでいますね。

日本もこのようにならないかなと私の幼少のころからの願いでした。

環境を愛し、地球を愛する私ですから。黒ハート

この本では、さらにデンマークの環境に対する取り組みを紹介しています。

denmarki.JPG

デンマークの環境への取り組みを象徴する政策は、1976年「デンマークエネルギープランニング76‘」にさかのぼることが出来るでしょう。

これはデンマーク工科大学ニールスマイヤーと8名の研究者から出されたもので、「原発のないエネルギーシナリオを作ろう!」というスローガンの下で作られたものだそうです。

これは、95年までにエネルギー消費が50%の増大を見込んだ政府の見解に反対し、ニールスマイヤー教授たちは、「37%の増加に抑える」という見解を発表したのです。

そのために、「小規模分散型のエネルギー技術の導入」を拡大することが掲げられました。

その内容は、地域熱供給を導入することで社会全体のエネルギーを合理的に効率的に利用するということです。


tiikinetu.JPG

これにより、18%のエネルギー需要は伸びを見せましたが、経済成長は70%もの伸びを見せたから驚きです。リボン


そこで思い出されたのは、カレルヴァンウォルフレン

「評論家や大学研究者の意見を取り入れて政策に反映させる機能が日本には存在しない。

つまり、真の政府が存在しないのだ!」
(カレルヴァンウォルフレン著 『アメリカからの独立が日本人を幸福にする』実業之日本社)

という言葉です。

wolfgang.jpg
カレルヴァンウォルフレン

そうですよね!

こんなに大学が設立されて、そこでおびただしい研究がなされているのも、社会をよき方向へもっていくためにあるのです。

そのためには、政府がこういった研究者たちの見解を取り入れなくては何の意味もないです。

なのに、日本では何故このようなシステムがないのか?ふらふら

これでは無用の長物でしかありませんね。

そのようなシステムが確立されることを望みます。

また、デンマークでは、「再生可能エネルギー組織」「エネルギー開発フォーラム」といった組織も存在します。

後者は、自然エネルギーアイランド国際会議なども主催しています。

日本には、こういった組織はありませんね。

依然として、「原子力ムラ」といった原発を存続させることによって利益を得る既得権益団体が政策に居座っているために…嘆き哀しいことです。


こういった組織では、畜産廃棄物やわら、木質廃棄物、食品ごみや生ごみといったものを利用したバイオマス資源のエネルギー利用を促進されています。


これにより、10年ですべてのエネルギー供給を自然エネルギーに転換していく計画だそうです。

スウェーデンやデンマークといったスカンジナヴィア諸国は、経済的にはトップの先進国の仲間入りはしませんでした。

しかし、そのことが幸いして、先進国の弊を真似ずに済んだのです。

経済的に発展すればするほど、地球環境を汚し、地球の資源を大量に使用しなくてはならないのです。

このことは誰もが心に明記しなくてはいけない事柄なのです。

それを見てきたスカンジナヴィア諸国は先進国を反面教師にして、その汚してしまうシステムを前もって学ぶことが出来、そうしないような政策をおこなってきたのだといっていいでしょう。

私たちは、今度はこういったスカンジナヴィア諸国の政策を学び実行していかなくてはいけません。

この本を読んで誰しも思うのは、「日本には、こういった国の環境をよくするための組織やシステムがない」ということでしょう。

それは難しい面があるのは否定できません。失恋

すでに、完成されてしまったものを少し変えるのは大丈夫ですが、それを構造的に変えるのは政府のみならずどんなものでも難しいのです。

この本を読んでいかに北欧諸国が環境に対して進んでいるのがわかって、「日本もこうなったらいいのに!」と思うのも束の間、現実には日本にそのような組織もシステムないし、そのような教育も日常レベルでなされていない。

だからといってそれを諦めるのではなく、日常において環境にいいと思うことを学んで、それを実行していくことが大事だと思います。わーい(嬉しい顔)


日本には風力発電所はありませんが、化石燃料による発電が温室効果ガスを出してしまうのが環境に悪いということがわかったら、原発からの発電を使わないように、自宅の電気を太陽光発電に変える、ということを実践することが大事だと思います。


hatudensyod.JPG

そのような市民の行動が多くなれば多くなるほど地球環境に良いことは間違いありません。

政府の変化を待っている必要はありません。

即実行することです!

そのことに共感した人は、以下からアクセスして自宅の電力を変えることです!
  ↓




また自分がマンションやアパートのオーナーになったら、電力供給を太陽光発電にしてしまう、ということを実行することです。

現に私の家の近くでそういうことをしているマンションがありました。

以下の写真がその例です。

taiyoukou.JPG

今後、そういうことを率先してしてくれる人が多く出てきてくれることを私は切望しているのです。

経済的な不況や後退は産業経済活動が少なくなり、実は環境に良いのです。

ですが、そういう局面になる新聞やマスコミはもちろん国民の心は景気回復をすることばかりに意識がいってしまうものです。

確かに、景気回復も重要ですが、そこばかりに意識がいっていると地球環境に対する配慮がおざなりになってしまいます。

こういった局面になって、地球環境に対する配慮を怠らないように市民全体の意識が覚醒することを私は望んでいるのです。


そう、この本で取り上げられているスウェーデンやデンマークの市民のように!

この頁では、本に書いてある内容をかなり簡略しているので、その詳しい内容について学びたいかたはどうぞこの本を読んでもらいたいものです。揺れるハート
  ↓


北欧のエネルギーデモクラシー


その他、おススメ図書
  ↓
アメリカからの“独立”が日本人を幸福にする






posted by ロックさん at 02:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 地球環境問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/414671142

この記事へのトラックバック