2016年08月16日

桜井哲夫 『ボーダーレス化社会』

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この桜井哲夫氏は、私が大学時代に興味深く読ませてもらった社会学者の1人です。


その内容は論文が書かれた当時の若者によく読まれていた漫画、ファッション雑誌、文学作品をよく研究されて、それらから時代特有の現象を析出し、その内容についての良い悪い両方のコメントを含めて書かれたモノなので、興味深く読んだ大学生も多かったのではないでしょうか?

私もその1人でした。

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この内容は、玄人-素人、大人-子供、男-女という枠組みが緩やかになり、あいまいになった当時(今もそうでしょう)の日本社会について論じたものです。

敵と味方があいまいな社会(=ボーダレス化社会)においては、探偵やハードボイルドヒーローのような物語は成功しにくい、という興味深いことを書かれています。

『怪人二十面相』80年代に男の子にかなり人気のあったストーリーモノでしたが、これは明智という探偵と二十面相という盗人が主役でした。


その人気の秘密を以下のように書いています。

明智二十面相は持ちつ持たれつの共同幻想の中に生きている。

ともに相手を評価しつつ、相手を根底から突き崩そうとはしない。

相手を倒してしまえば、自分もまた評価してくれる相手を失ってしまう。」


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ここを読んで、私が大学時代にいろんな本を読んで、社会を分析した本に多く出くわして、その分析内容の明白さに驚き感動して一気に、科学の本を読みまくるようになった当時を懐かしく思い出してしまいました。

非常に明晰だなと思わざるを得ないですね。


桜井氏と同じ社会学者である加藤秀俊氏と、桜井氏は交流があるようですが、その加藤氏に通じる分析の明晰さがありますね。

『怪人二十面相』の秘密が、ボーダレス化にあるのならば、『ルパン三世』の秘密もそこにあるでしょうね。

24時間戦えますか?というキャッチフレーズのスタミナドリンクの『リゲイン』を代表に、昼と夜の区別があいまいになっているのも、当時からの日本社会の特徴でしょう。

のみならず企業におけるフレックスタイム制による夜の昼間化も広まり、24時間営業の不ファミレスやファーストフード店も80年代半ば以降急速に広まるようになりました。

しかし、これらの店で提供されるフードは概してカロリー高めで、店の従業員は睡眠時間が短縮されることで、国民全体の不健康化が進行しているのは明白です。


この事実をもって、国民がどういうふうに社会にしていくかを研究していかなくてはいけません。

また、家族の中でもボーダレス化が進行しています。

家と外部を隔てる境界が、この年代からあいまいになっています。

保護避難の機能もなく、家のメンバーをとどめておく凝集力も今の家族にはないのです。


ちょっと信じれないのですが、91年から92年にかけて「レンタルファミリー」なるものも存在したようです。

これはひとえに家族の空洞化が起きているのです。

レンタル彼女なるものは、漫画『笑うせえるすまん』に出てきて、「これはマンガだけの世界でしょう?」と思ったのですが、実際にそれに類するものがあったとは驚きです。

社会科学は、その社会に生起した変化を必然のものとして受け入れながら、その内容について吟味していくのが学者の役目ですが、その変化が起きたことについて批判することはやはり避けなくてはならないことは承知しなくてはいけません。

社会学は、他の学問に比べそういう特色が強いように感じます。

その内容をしっかりと読み、その生起した内容を吟味して、この先どうすべきかはその呼んだ人のモラルにかかっているとしか考えれません。

ただ完全に客観視などは人間誰しもできないもので、やはり批判めいたことは書くのが当たり前です。

これまで例示された現象を見て、やはり批判が出てくるのは当然でしょう。

いまはなき漫画家の手塚治虫氏は、階級対立、民族差別、異端排除、政治的反対派抑圧を漫画で扱っていたのです。

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手塚治虫

80年代の半ばからボーダレス化していた日本の漫画に比べ、はるかに思想性、社会性、政治性の高いマンガであった、というように桜井氏は評価しているのです。

群衆に挟まれ、群衆の暴力に脅かされ、孤立しつつ戦い続ける主人公が手塚の漫画を特徴づけるものであったのです。

これは手塚の個人的な経験に根差していたのだといいます。

差別や排除、暴力現象を含む近代社会への批判こそが特徴であったのです。

桜井氏は、 『手塚治虫』という本も書いているように、やはり手塚治虫を高く評価しているのです。

『ノルウェイの森』(村上春樹著、87年発表)を代表するコミュニケーション不能の一般化、デジタル化社会での非熱中化、都会での人間関係の希薄化、ナルシストの氾濫、現実感の喪失などを取り上げているのです。

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その他、「あらゆるものが貨幣に転化し、すべてのものが金で買えるようになり売れるようになる」といったマルクスの言や、「社会的なものが人々の日常生活に深く浸透してきた」というジャックドロンズの言が、この時代に実現しつつあったことを書いています。

また、近代の「公衆」概念は、ほぼ理念のみであって、現実に存在したことはなかった。

日本では国家の中に複数の公が併在し、その利益が衝突し、その時々の状況に応じて「公」が認定されるという、読むと目の覚める分析内容も書かれていてつい集中して読み進めてしまいました。

こういう変化を提示されてどう国民は市民として行動していくべきか考えなくてはいけない。

そういうことを考えさせるに充分な内容を持っているな、ということを感じた本ではあります。

●この本は以下よりどうぞ!



ボーダーレス化社会―ことばが失われたあとで (ノマド叢書)

その他、桜井哲夫氏のおすすめ本!

手塚治虫―時代と切り結ぶ表現者 (講談社現代新書)

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posted by ロックさん at 11:20| Comment(0) | 現代社会論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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